お釈迦様の骨(=仏舎利)を祀った仏塔を、仏舎利塔といいます。
仏舎利塔は、インドの「ストゥーパ」の様式を模して作られた仏教建築物で、日本にも多数存在しています。
仏舎利塔といっても、仏舎利はたいへんに貴重なものですから、かわりに経典や宝石が納められることが多いのです。
しかし、この花岡山の仏舎利塔は、インドのネール元首相から寄贈された、本物の仏舎利をおさめており、たいへん貴重な存在であると言えます。なお、尖塔の黄金コタは、スリランカのコテラ・クラ首相から送られました。
花岡山
花岡山(標高133m)は、熊本市内が一望でき、夜景が美しく、桜の名所としても知られています。
公園の中心部には、インドのネール元首相から世界平和の祈願をこめて日本山妙法寺に寄贈された御仏舎利(お釈迦様の骨)と第二次世界大戦における県下の戦死者の御霊石を納めた仏舎利塔(1954年完成)があります。
また、熊本城を築城した(1607年)加藤清正は、この山から多くの石を切り出し運んだといわれ、石を切り出す指揮をとった清正公が、休憩時に兜を脱いで置いたといわれる「兜石」や腰掛けて休んだといわれる「腰掛石」などもあります。
公園広場の南の端を出ると、日本キリスト教(プロテスタント)の源流の一つである「熊本バンド」が当地で結成されたことを記念する「熊本バンド・奉教之碑」があります。
花岡山を歩くと、このような由緒ある史跡や美しい風景を楽しむことができます。
(現地案内板より引用)
仏舎利塔の側面には、このような仏教画をきざんだ石板が多数埋め込まれています。
仏舎利塔のまわりはぐるりと周遊できるようになっていて、仏教画を眺めながら散策しているかたがたくさんいらっしゃいました。
花岡山は名勝地としても知られており、熊本市を一望できますので、お散歩コースやデートスポットとしても、地元の人にとても人気があるんですよ!熊本駅新幹線口のすぐそばなので、特に鉄道ファンのかたにはたまらない眺めかもしれませんね。
数年前の冬の日に撮影した、花岡山からの、熊本市の夜景の写真です。
夜景を撮るスポットもいくつもありますので、新幹線での出張帰りにカメラをたずさえて、花岡山にのぼって夜景を記念に持ち帰る・・・というのも、乙なものかもしれませんよ。
花岡山は、熊本城築城のための石材を切り出した山としても知られているところです。そのため、築城を指揮した加藤清正由来の史跡がいくつもあります。
そのうち1つが、この腰掛石。ここに清正公が腰掛けて指揮をとったとのこと。
その他、清正公が兜をかけておくのに使った兜岩、合図をかけるのに鐘をかけたとされる鐘掛松などがあります。
花岡山には見どころはまだまだ、他にもたくさんありまして・・・
神風連の変に倒れた官軍の兵を弔うために作られた官軍墓地や、薩軍砲座跡、熊本バンド奉教之碑、加賀マリア殉教碑、阿蘇氏が豊臣秀吉に切腹させられた阿蘇殿松跡、幕末の志士を弔う招魂祠などなど・・・
全部書こうとすると、長くなりすぎますので、また次回!