朝市での生味噌詰め放題で有名な、松合食品さん( 宇城市不知火町松合 )の工場見学に訪れました。 松合食品という名前でピンと来なくても、ヤマア醤油のメーカーさんだと言われれば、熊本県民ならばおわかりいただけるはず。
この工場見学が、無料にしてはとても楽しいですので、松合白壁土蔵群見学や不知火温泉などと組みあわせると、じっくり1日楽しめる観光コースになるのではないかと思います。
※新型コロナウイルスによる緊急事態宣言前の取材となります。
まずは工場にはいる前に、味噌汁がでてきます。味噌の味を知ってもらうにはいい方法だな、と感心したのですが、とても具沢山なのにたいへん驚きました。
味噌を売りたい側からすれば、味噌の味さえ伝わればいいわけなので、販促を考えるならば別に具なしでもいいと思うのですが、このサービス精神にはまいりました!
毎月第一土曜日に開催されるみそ汁フェアでも振る舞われます。
お味噌汁をこの食堂でいただけるほか、なんとコーヒーやお茶も飲み放題になっていました。
今回特に予約していかなかったのですが、工場見学ができるか訪ねてみましたらなんとOKとのこと。そのとき居合わせたお客さんも工場見学希望でしたので、一緒に工場見学をすることになりました。(5名以上の場合は予約が必要になるようです。)
保護帽を着用し、工場にはいっていきます。 詳しいスタッフがお休みということで、かわりに事務員さんが案内してくれました。
工場見学の所要時間は10分ほど。9時~16時まで、年中無休で行われています。タイミングによっては、もろみかきまぜ作業見学もできたそうなんですけど、今回の訪問のタイミングでは残念ながら、出来ませんでした。
肥後国松合郷は江戸時代より醤油の町として栄えたそうで、そのなかで松合食品さんは、文政十年に創業し、約200年の歴史を誇る老舗の味噌屋さんです。
松浦家一門(東阿波屋・田之先阿波屋・西阿波屋・上阿波屋)が「阿波屋」として松合を中心に醤油、味噌、酢醸造を営んでいたところ、先代の上阿波屋の社長が一門の阿波屋を統合し、昭和27年に現在の松合食品株式会社を設立したそうです。ヤマア食品のマークに、「上」の文字がついているのは、今の蔵が現存する上阿波屋の1文字を取ったということです。
松浦家がこの地で味噌造りをしていたことを示す史料で、確認できる最古のものが文政十年 (1827年) のものだということで、味噌造りの歴史がおよそ200年ということです。
コスト面で脱脂加工大豆を使うメーカーが多いなか、松合食品さんでは熊本県産のnon-GMO(非遺伝子組み換え)大豆にこだわっていらっしゃいます。可能である限りは、生産者の顔の見える大豆を使っていきたいというのが、社長の方針のようです。
松合食品の工場が高台にありますので、有明海を一望することができます。
工場見学のあとは、物販コーナーでうまかもんを探すのもいいですね。肥後の赤酒を隠し味に使ってあるというにんにく味噌と、フリーズドライの味噌汁などを買わせていただきました。
6.3kg入りの味噌なんてのもありました。一般家庭ではなかなか使い切れるサイズではないですが・・・。
丸大豆しょうゆソフトクリーム(150円)。ご当地ソフトクリームというと食べずにいられませんね。この手のご当地ものは外れも多いのですが、この丸大豆しょうゆソフトクリームはおいしかったですよ!お値段もお手頃ですしね。