熊本で明治時代より親しまれている「美少年」ブランドのお酒。旧運営会社(火の国酒造)が破綻したのち、現在は「美少年」ブランドによる酒造事業は、株式会社美少年という新しい会社にひきつがれて、少数精鋭で頑張っていらっしゃいます。
旧運営会社は熊本市南区に会社を構えていましたが、新会社は菊池市の水源小学校跡(菊池市四町分字免兎原1030番地)にて、酒造事業を営んでおられます。
左の校舎が工場と事務所、右の体育館はおそらく倉庫になっているようですね。
なお、蔵見学は事前予約が必要になります。見学をされるのは、11月~4月の製造期間がおすすめです。ただ、それ以外の期間でも、杜氏による施設見学をすることができます。試飲やオリジナルラベル制作などもできますよ!
水源小学校の昇降口にあたりますが、フォークリフトがつけてあったり、シャッターが取り付けてあったりして、もう立派に工場の趣きです。
児童の下駄箱がまだそのまま残されていました。
株式会社美少年(千堂敬一郎社長)は、2013年8月1日に火の国酒造株式会社から酒造事業の事業譲渡を受け、事業を開始しました。2013年11月23日本社を熊本市南区から菊池市四町分の水源小学校跡に移転しました。
松本零士先生の代表作「銀河鉄道999」には、「美少年」というお酒が登場します。アルカディア号の設計者トチローが愛飲しているのですが、じつは松本零士先生は「美少年」というお酒が実在しているとは全く知らなかったようです。
ところが、あるとき松本先生が偶然「美少年」の看板を見つけ、あわてた松本先生が会社にお詫びの電話をいれたことから、「美少年」と松本先生の交流がはじまったようです。いまではコラボのお酒が売られているほど。
もとは給食室だったという場所。こちらでお米を蒸したりされるそう。
訪問時期は10月でしたので、お酒の製造をしていない時期だったのですが、製造設備を解説つきで丁寧に見学させていただけました。少人数で製造されているということでしたので、お手間をとらせて申し訳なかったです。
もとは校長室であった製麹室。納豆を食べての入室は絶対ダメなんですって。それだけ納豆菌が強いということなんでしょうね。
薮田式沪過圧搾機という機械なんだそうですが、こちらでお酒の濾過をされているんだそう。たくさんのフィルターのようなものが並んでいました。
地元の方は、水源小学校が廃校後も取り壊されることなく、こうして当時の姿のまま建物を残してくれているのは、ありがたいことなんじゃないかと思います。
製造工程などがパネル展示されている場所。どうやって日本酒が造られているかがよくわかります。
松本零士先生のイラスト入りの1号木升も売られていますよ!わたくしもグラスセットで買わせていただきました。