三池炭鉱(三井石炭鉱業株式会社)・万田坑跡は、熊本県荒尾市にある、わが国最大規模の竪坑跡です。明治から昭和初期に渡って、多くの石炭を産出することで、日本の近代化を支えてきました。
この万田炭鉱館は、荒尾市の基幹産業であった石炭産業の歴史や、当時の暮らしなどを学ぶことができる資料館となっています。
来館当時は12月でしたので、玄関ホールにはクリスマスツリーが飾ってありました。また、荒尾市の歴史にまつわる写真パネルが展示してありました。
万田坑は、諸施設がそれぞれ1998年に国の重要文化財に指定されたあと、2000年には炭鉱施設としては初めて、国指定史跡となりました。そして、2015年に「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産の1つとして、世界遺産に指定されることとなりました。
採炭道具や、竪坑の模型などが、実際に手に取れる形で、展示されています。当時の採炭の様子も、パネル展示で解説されています。
三池炭鉱にまつわる、貴重な写真の数々。
炭鉱の発展とともに、炭鉱住宅(炭住)と呼ばれる、炭鉱夫が居住するための長屋式住宅が数多く立ち並び、炭住街が形成されました。また、炭住街に住む人々はお祭り好きで、運動会や花見、盆踊りなどが催されていたということです。
展示物を段ボールに詰めたまま空けてないのかな?と思ったら、この箱自体が展示物ですね。カヤマイトは含水爆薬(エマルション爆薬)で、いわゆるダイナマイトです。
万田炭鉱館は入場料無料ですので、万田坑跡をご覧になったときには、こちらもセットで見るのがお薦めです。万田坑からすこし離れているため、万田坑を訪れたあと、こちらの存在を知らずに帰られてしまう方が結構いるのではないかと思います。時間があるときには、ぜひ。