大河ドラマ「いだてん」で注目を集める金栗四三が、晩年までの50年間を過ごした住居が、一般公開されております(無料)。
古い家財道具や衣類も展示されており、生前の生活感が感じられる展示内容となっています。
入室禁止のため、展示物を間近で見ることはできないのですが、マラソン大会の記念品や調度品などを、ガラス越しに見ることができるようになっています。
こんな感じで見るわけですね。
こちらの住居には築120年で、金栗四三とその妻スヤ、池部家の方々が暮らしていました。
東京から53歳で帰郷した金栗四三は、1983年に92歳の生涯を終えるまで、こちらの住居で過ごしました。この住居は遺族の方から玉名市へ寄付をされたそうです。
金栗四三のボタンをかけてあげる、妻スヤ。それはそれは、とても仲睦まじいご夫婦だったようです。素晴らしい一枚だと思いませんか。
隣接して建っている金栗四三資料館。数々の貴重な写真展示や、メダル等が展示してあります。
写真展示の数々。いずれもここでしか見ることのできないものです。
四三愛用の硯。決して割れているのではありませんよ。
金栗四三の座右の銘、「体力、気力、努力」。石碑などに刻み込まれているのを、よく見かけますが、こちらが原本なのですね。
1912年ストックホルムオリンピックの出場選手徽章。
日本初のオリンピック参加となったこの大会には、陸上短距離の三島弥彦、マラソンの金栗四三の2名が出場しました。当時の文部省は「官立学校の学生が欧米のスポーツショーに出るのはけしからん」と、渡航費用1800円(現在の貨幣価値にすると500万円ほど)の補助を拒んだそう。当時の日本でオリンピックをどう取られていたかが分かるエピソードだと思います。
金栗四三関連では、いちばん史料関係が充実していると思われますので、おすすめですよ!
池部家住家と金栗四三資料館は、どちらもボランティアガイドさんが詳しくていねいに話を聞かせてくれるのに、無料となっているのが素晴らしいです。