前回にひきつづき、菊池渓谷編です。今回は、実際に散策路をご案内いたします。
菊池渓谷の散策路は、正式には九州自然遊歩道「内牧~菊池渓谷コース」の一部となり、延長16.0kmもあるそうです。
まずは橋を渡って、菊池川の対岸へ。この日は雨が降っていましたので、レインコートでのぞみました。
ルートは往復2kmのマイナスイオン満喫コース(所要時間1時間)です。
まずは最初の滝である、黎明の滝を目指して歩きます。
あいにくの小雨ではあったのですが、かえって雰囲気がでて、よかったかなとも思ったり。
黎明の滝 由来
上流は緩やかな石畳の紅葉ヶ瀬それを覆う緑の原生林、奇岩、怪石の渓谷のあいまを縫って流れ落ちる滝、飛散する水しぶきに朝の太陽が輝いて一帯に霞が立ち込めまさしく夜明を思わせる景観を呈するところからこの名が付けられたという。
(現地案内板より引用)
樹齢200年という杉の木。文政6年(1823年)頃に植えられたものだそうで、樹高45mほどにもなるそう。
紅葉ヶ瀬。紅葉の時期に来ると、さらに見事な景観となります。
右に降りれば癒やしコース(1km)ですが、ここはあえて直進してマイナスイオン満喫コース(2km)へ。
竜ヶ渕はかつては木が茂っていましたが、大雨のたびに崖が流された結果、現在は開けた景観となりました。
竜ヶ渕と天狗滝 由来
人里遠く離れた深葉の山々は、その昔未踏の地でありキツネ・タヌキ・野猿をはじめ多くの鳥獣の生息地であったという。数百年も経過した老木の混在する原生林は昼なお薄暗くその谷間を流れる清流は瀬を作り、滝を作り、そして渕を作っているが、その一つで最も大きく藍色によどみ、不気味さを感じさせるこの渕はかつて竜が住んでいたという村人の伝説があるところから竜ヶ渕と呼ぶようになった。また、その昔奥山の頂付近には、山伏の修練場としての洞窟または天狗岩が残っているが、修練者が時折渓谷に降りてきては岩場で身を洗い清めたことから、この滝を天狗滝と呼ぶようになったという。
(現地案内板より引用)
川底がエメラルドグリーンの色をしていて、綺麗なんですよね。「最も大きく藍色によどみ、不気味さを感じさせる」という現地案内板の記述は、このことを言っているのだと思います。
四十三万滝の由来は諸説あるようですが、昭和9年九州日日新聞社が景勝地募集を行ったところ、43万票を獲得して1位になったからだとか、また1日の平均流量が43万石(約7.8t)位だろいうことから呼ばれるようになったという説も。
マイナスイオン満喫コースはここまでは来れるのですが、この先が通行できませんので、ここから折り返しとなります。残念!
倒木や落石のため、とあります。熊本地震からの復旧がまだ終わっていないようですね・・・。
手軽に自然を満喫するにはとてもいい散策コースだと思います。
足場の悪いところもありますので、くれぐれも動きやすい靴・長袖長ズボンで訪れてくださいね。