福運を呼ぶ、けやき水源の水神様

 

けやき水源は、樹齢700~1000年といわれる大けやきの根元から湧水が湧き出し、平成23年くまもと景観賞の水と緑の景観賞に選ばれた水源地の1つ。

 

福運三社めぐりの1社でもあるので、多くの観光客が訪れるといいます。商店街からは、この看板を目印にはいっていきます。

 

 

商店街の脇道から、きれいに整備された石畳の道を歩いてすぐのところにあります。奥に大けやきがすでに見えていますね。

 

 

湧水地のほとりには、水神様が祀られていました。水神様の近くにはレトロな手押し式のポンプもあり、それで水をくみ上げることもできます。水面をよく見ると、池底から水が自噴しているのがわかりますよ。

 

福運三社の伝説としては、先週紹介した鏡ヶ池での、橋本順左衛門が一番くじを当てたエピソードが有名ですが、この話を聞いた城尾村市郎右衛門が、けやき水源の水神様や、小国両神社、鏡ヶ池の恵比寿様に一年以上も通い続け、富くじで一番くじを4回当てたというエピソードも残っています。

 

 

国指定天然記念物となっている、根回り9mほどもある大けやき。森林豊かな小国郷にはこういう大木が珍しくないというのも、すごいことです。

 

 

福運を呼ぶけやき水源の水神様

この宮原付近一帯は阿蘇溶岩の隙間から水が湧き、その湧水の中心がけやき水源です。この地に人が住み始めた縄文時代から今日まで、変わらず湧き続ける湧水に水の神がお祭りされました。阿蘇氏が小国郷を支配下に入れた頃、小国郷の守り神として両神社がお祭りされ、その門前には市がたち、小国郷の中心として栄えるようになりました。江戸時代になると町並みも整い商家も並び、その中頃から、この水神様も祭礼が行われ、朝に夕に生活の中心となりました。

江戸時代後期、小国郷でも両神社を舞台に富くじが始められました。近くの商家橋本順左衛門は毎朝、この水神様や両神社にお参りすることを日課としました。ある朝この井川に舟の入る夢を見た順左衛門は、吉兆と感じて富札を買い、見事に一番くじを当てました。その正夢の話を聞いた城尾村市郎右衛門は、一年以上もこの水神様や両神社、鏡ヶ池の恵比寿様に通い続け、見事に両神社と久住宮富くじに前後四回、一番くじを当てました。順左衛門や市郎右衛門は社会への恩返しとして、道を石畳にし橋を架け直しました。その一部は今も残っています。順左衛門は、その後の水源の夢を見て、網生や鹿児島の菱刈に金脈を探し、見事金を掘り当てました。

その頃から、この水神様は福運を呼ぶと信じられ、水源の夢から、戦地で命の助かった人、温泉を掘り当てた人、宝くじに当たった人など、福運の話が今日まで続いています。

(現地案内板より引用)

 

 

秋のお祭りで使われた風車がよい風情を醸していました。商店街の各所でこの風車を見ることができましたよ。

 

 

わたくしは福運三社巡りをして福銭をお預かりしたあと、マルサン酒屋さんで福運「千万両」という福運祈願のお酒をおみやげに買って帰りました。みなさんも、年末ジャンボ宝くじ当選の験担ぎに、小国郷の福運三社巡りをぜひなされてみてはいかがでしょうか。