熊本市中心部から山都町方面に用事があると必ず通ることになる、国道445号。熊本の道路事情もよくなりましたが、この道だけは曲がりくねったままで何十年も変わりませんね・・・。
さて、そんな国道445号を通る際、下鶴眼鏡橋という石橋がありますから、ぜひ注目して見ていただきたいです。名工・橋本勘五郎の作で、ちょっと面白い遊び心のある石橋なのです。場所的にはJNC(株)の七滝川第二発電所のあたりです。(※ちなみに、JNCはチッソの後継会社です。)
下鶴眼鏡橋は、緑川支流の八勢川(やせがわ)にかかり、有名な通潤橋や日本橋、万世橋など、数多くの石橋を手がけた石工である橋本勘五郎、弥熊父子が明治19年に完成させました。
橋長:24.90m、橋幅5.65m、橋高12.55m。総工費2538円31銭厘。
石積みが美しく、また擬宝珠の装飾を持つ豪華な欄干も持ち、手間も費用もかけてある印象です。
お酒好きの方が発注されたのでしょうか、とっくりの形に抜かれた、欄干の装飾が目を引きます。右に目をやれば、横倒しにした盃も見えますね。
明治の架橋でありながらも、改修しつつ現在まで使い続けられた橋ですので、道路面に埋め込まれたこのオブジェも、改修時の遊び心なのでしょうね。
通潤橋を見るために熊本市から山都町方面に行くならば、ここは必ず途中で通りますので、こちらもぜひあわせてご覧いただくのがオススメですよ!