日輪寺~赤穂十七義士遺髪塔のあるお寺

 

赤穂浪士由来の史跡が熊本にもあることをご存じですか。

 

赤穂浪士関連の史跡というと、浅野長矩と赤穂浪士が葬られている東京の泉岳寺や、兵庫県赤穂市にある赤穂藩の菩提寺であった花岳寺が知られていますが、山鹿市にある日輪寺にも赤穂浪士の遺髪塔というものがあります。

 

 

赤穂事件後、赤穂浪士は幕府から切腹が命じられますが、切腹するまでの五十日間の身柄を細川藩邸で預かりました。肥後藩士・堀内伝右衛門が彼らの接待役となり、日夜接待に全力を傾けたそうです。

 

切腹後、赤穂義士たちは遺言により浅野家墓所たる泉岳寺に葬られましたが、「せめて遺髪なりとも」と願い出て、それが許されて堀内伝右衛門が持ち帰り、日輪寺の境内内に遺髪塔を建立したとのことです。

 

 

日輪寺は、熊本ではつつじ祭りや桜の名所として有名かもしれませんね。その時期になると、3万5千株のツツジ(4月中旬)や200本の桜(3月下旬)が咲き誇ります。見頃になると多くの花見客でにぎわいます。

 

 

日輪寺は平安時代からの歴史あるお寺で、菊池武時、加藤清正、細川忠利といった歴代肥後藩領主より手厚い庇護を受けてきました。そのように長い歴史を持つお寺であるがゆえに、赤穂義士遺髪塔のほか、竜王山古墳などさまざまな史跡があります。

 

 

規模が大きいお寺なので移動も一苦労・・・。

 

造園が見事であるため、単に散歩がてらに歩くのも楽しいかもしれません。

 

 

お釈迦様の弟子の一人とされる、おびんずる様(賓頭盧尊者)の大仏。わたしの身長と比べていただくと、どれほどのスケール感かわかっていただけると思います。おびんずる様は十六羅漢の一人で神通力に優れ、病の人びとをいやしたと言われています。かつては体内にはいることもできたそうなのですが、熊本地震があってからは入れなくなったそうです。

 

 

おびんずる様をなでてから、自分の体をさするようにすると、その部分の病がいやされるといいます。大仏像の近くにある建物のなかに、涅槃像のおびんずる様もいらっしゃいますよ。