オブサン古墳

 

前回のチブサン古墳につづきまして、今回はオブサン古墳を取り上げていきたいと思います!チブサン古墳からわずか徒歩5分くらいのところにありますよ。

 

オブサン(産さん)古墳の名勝も、チブサン古墳(乳の神様)に関連付けて命名されたとのことで、昔から安産の神様として地元で信仰されてきた古墳です。

 

 

西南戦争では鍋田一帯(山鹿市)も戦場となり、高所に位置するこの古墳は政府軍の陣地となったようで、古墳には数多くの銃弾の跡が残されています。

 

その際に、石室内の閉塞石などの石材が運び出され、前庭部に防御壁が設けられたりして、石室内の破壊が進みました。

 

 

オブサン古墳は、自由に中にはいって見学できるようになっています。入口右側にある照明スイッチで石室を照らすことができます。

 

 

ただし、石室にはいれないよう、柵がしてあります。この場所から中を覗きみたり、撮影をしたりすることができます。

 

 

古墳入口を閉塞させるのに使われていた閉塞石。左が前室の、右が玄室の閉塞石です。これで外部から人の侵入をシャットアウトしていたわけですね。

 

前室の閉塞石には多数の銃弾の跡が認められます。破損していたために、接合修復が行われています。

 

 

出土遺物。古代の装身具などが見つかっているほか、西南戦争時の砲弾や弾丸なども出土しました。

 

古墳築造当時の出土品が玄室部から見られないのは、早い時期に開口されていたことによる盗掘によるものと思われます。

 

 

チブサン遺跡~オブサン遺跡~鍋田横穴古墳群~山鹿市博物館などの遺跡巡りツアーなどもオススメですよ!