相良観音(吾平山相良寺/安産祈願・水子供養)

 

熊本で安産祈願の神様といえば、相良観音(あいらかんのん)ですね。我が家では、もう子供は全員立派に巣立っていきましたが・・・、若いご夫婦でしたら、一度は安産祈願で相良観音様にお祈りに行かれるといいでしょうね。

 

 

実はこの金色に輝く千手観音像、木製座像としては、国内最大の千手観音像なんですよ!近くで見るとまたとても神々しく、うつくしい像です。

 

観音様の手の数は42本ですが、合掌をする2本の手を除くと40本。そして、観音様は1本の手がそれぞれ25の世界を救うとされているので、40×25=1000本という計算になります。25の世界というのは、仏教では世界を25種類に分類している(これを三界二十五有といいます)からです。天上界から地獄までいろいろありますが、二五有の一番上を「有頂天」といいまして、「有頂天になる」という言葉はここから来ています。

 

また、すべての手のひらには目があり、手も目も千ある仏様なのです。また、仏教においては千とは無限を意味するので、民衆の救済手段や力を無限に持つ仏様ということになります。

 

 

相良寺は、正式には吾平山医王院相良寺といいます。創建は814年といいますから、実に1000年を超える歴史があります。(ただし、明治時代にいったん廃寺となり、明治10年に再建されています。)相良寺が安産や子育てに霊験があるとされるのには、以下のような由来があるとされています。

 

61代朱雀天皇の時代、皇后さまが子宝に恵まれなかったのか、ご出産で苦しんでおられたのか定かではございませんが、当時、皇室の勅使がご来山になり、7日間本堂にこもられ一心にご祈願されたところ、無事に62代の村上天皇さまがお生まれになられた(オフィシャルページ「相良寺の縁起と由来」より)

 

 

境内には、アイラトビカズラの分植樹もあります。

 

訪問当時はゴールデンウィーク直前で、今年は花の開花が全体的に遅く、残念ながらまだ咲いてはいませんでしたね。植物に地名がはいっている由来などは、以前ご紹介した記事を参照のこと。

 

 

相良観音の歌碑がありましたが、これは・・・?作曲:河口清喜、作詞:森英雄となっていますが、地元で歌いつがれている民謡でしょうか。どなたか由来をご存じのかたがいましたら、教えてくださいませ。

 

 

相良寺仁王像。

 

(相良寺は)山号を吾平山といいますが、吾は自分自身のこと、平はおだやかなこと。つまり常に気持ちをおだやかに保ちましょうという意味が込められています。(熊本県観光サイトなごみ紀行より)

 

 

相良寺は水子供養でも知られているお寺です。子をなくした親の気持ちを考えると、非常につらい心持ちになります。せめてお祈りをさせていただきました。

 

 

水子供養の場所では、小さい千手観音像がたくさんありました。

 

 

先祖供養・水子供養の大切さについて。

 

 

販売所にて、御朱印をお願いしたところです。特に安産祈願のお守りがとても充実しています。

 

 

こちらが書いていただいた御朱印です。中央に大きく、千手観音と書いてくださっています。

 

 

看板猫。

 

 

初詣のときなどは、参道を人が埋め尽くすほどになる人気のあるお寺です。それほど御利益のあるお寺だということですね。山鹿市に来たらはずせないスポットと思います。相良寺参道では、菊鹿の栗まんじゅうがおいしいと有名なのですが、それはまた次回に。