夏目漱石内坪井旧居

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新婚時代を熊本ですごした夏目漱石。この「内坪井(うちつぼい)」の家は、漱石が熊本で5番目に住んだ家で、住んだときの場所に、住んだままの姿で残されている貴重な史跡です。こういう旧居は、保存されていても、当時とは違う場所に移築されることが多いですからね。(漱石の第三旧居(大江旧居)は、ジェーンズ邸敷地内に移築されています。)

 

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この家で、夏目漱石と鏡子婦人のあいだに長女、筆子が生まれ、漱石は父親となりました。これは、筆子が生まれたときの産湯として使った井戸だそうです。

 

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現在、熊本地震で旧居自体は被災したため、このようにバリケードが敷かれており、庭園だけが解放されて、誰でも無料で見ることができるようになっております。いまの熊本県内には、このように被災したために一部のみ無料開放している施設が多くあります。なお、被災前は、漱石資料館にもなっておりました。

 

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資料館として使われていた洋館部分。こちらは漱石が住んでいた頃にはなかったと言われており、のちに住んだかたが増築したものだということです。

 

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残念ながら、漱石の住んだ家のなかを見ることは、いまはできないのですが、素晴らしい庭を見ることはできますし、句碑も設けられています。

 

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内坪井旧居は、普通車駐車場が5台ほどあるのみで、観光バスが止まることはできません。手前味噌となりますが、こういう旧居巡りには観光タクシーを使っていただいたほうが便利かもしれません。

 

この内坪井旧居の近くには、夏目漱石が熊本を見下ろし「森の都」と言ったとされる、「新坂(しんざか)」もあります。

 

 

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新坂の由来。当時は新しい坂だったのでしょうけど、いまは名前に残るのみで、熊本市民にとって新しくもなんともありませんが…。夏目漱石が「森の都」といったということで有名なところですね。

 

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ちなみに…。そのときの漱石が見下ろした風景がこちらとなります。

 

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熊本も開発が進み、森の都といわれた風景はもはや残ってはいませんが、この場所で漱石が熊本を見下ろしたとされる場所には、ご案内できますよ!このような細かい歴史スポットが熊本には無数に点在しておりますから、熊本の歴史や地理に詳しい、加来タクシーをなにとぞご指名くださいますよう、よろしくお願いします。